EBox-3300

MCJRDX-1.jpg
外見は「よく似ている」ので間違い探しをどうぞ。
参考:Microclient JR
注:DM&PのeBoxが『元』なので、今後は製品名称の表記をeBoxで統一します。

目次

スペック

CPU : Xcore86 DX 1GHz(BIOS上ではVortex A9120と出る。クロック933MHz) -> http://www.vortex86dx.com/
メモリ : 256MB (512MB版は2009年Q2を予定)
VGA : XGI Volari Z9s http://www.xgitech.com/products/products_2.asp?P=23
ROM : AMI BIOS
ストレージ: CFスロット×1、Micro SDスロット×1 HDD : 2.5" PATA×1(44PIN)内蔵可能
LAN : 100Mbps Fast Ethernet(PXE boot,WOL) RDC R6040
インタフェース : USB Type-A ×3,VGA(Dsub 15),キーボード・マウス(別途分岐ケーブル要),オーディオ
 シリアルポートなど工場出荷時オプションで付けられるものもあり。ただし構成が排他となるものが多数あるため、発注時の仕様には注意。
サイズ: 115x115x35mm 550g(HDD等含まず)
電源: ACアダプタ式 DC5V 2A(JRより小さくなった??)
価格: 構成による
日本国内での問い合わせ先 : アイコップテクノロジー http://www.icop.co.jp/

http://www.icop.co.jp/products_detail.asp?ProductID=381

詳細

MCJRDX-2.jpg
今回のポイントはここ。Micro SDスロットが付いている。"SD"と書いてあるが、実際はMicro SD。
フロントの電源スイッチは無くなった。

MCJRDX-3.jpg
背面は以前のものと変わりはないようである。

MCJRDX-4.jpg
内部。CPUは中央部。Vortex86DXと呼ばれている模様。Ethernetコントローラも統合されているため、無印JRにあったカニは実装されていない。ネットワークはRDC R6040ドライバで動作。
SoCの右に見える四角いのはVGA(XGI Z9s)。その下がフラッシュBIOS。
左の2つのチップはDDRメモリ。

ストレージ

microSD,CFのスロットが各ひとつづつ。
2.5" HDDを内蔵可能。ただし、miniPCI搭載モデルではHDDは内蔵不可。
JRからそうであるが、CFスロットはIDE接続なのでホットプラグできないので注意。

  • デフォルト設定
microSD : プライマリ・マスタ
CF/2.5HDD : セカンダリ・マスタ
  • CFスロットの切り替え
スロット内にスライドスイッチがある
MCJRDX SS1.jpg
このスイッチをSlave側に設定するとCFスロットはセカンダリ・スレーブになる。
MCJRDX SS2.jpg
CFスロットから何とかアクセス可能な位置にあるのでフタを開けなくても設定は可能。
HDDはHDDにジャンパを入れないとマスタ/スレーブの切り替えはできない。
  • 電源投入時にF11を押すと起動デバイスを選択できる

ドライバ

  • AstLinux用RDC R6040ドライバ
http://ftp.voip-info.jp/astlinux/vortex86dx/r6040.ko.gz
AstLinux 0.6.x系用
  • 使い方

/lib/modules/2.6.20.21-astlinux/net など、モジュールディレクトリにコピーする。
depmod -a を実行する。
/etc/rc.modules に以下のようにr6040を追加する。

# These modules get modprobe'd when the system starts up.
rtc
#Comment out the modules you don't need, and change the order to
#move eth0 to eth1, etc.
#Ethernet support
#10/100 first, then Gigabit
#3c59x
#typhoon
~中略~
#tulip
#r8169
#tg3
#sk98lin
r6040

上のようにr6040以外のネットワークドライバはコメントアウトしてかまわない。そもそも搭載されていないので、ロードするだけ無駄なので。

CFイメージ

このeBox-3300用AstLinuxイメージの配布を始めました。
RDC R6040用ドライバを含む、AstLinux 0.6.2相当(日本語化済)のものです。

AstLinux CF-i586-2

動作確認状況

  • 調査中
BIOSの設定でIDE ModeをLegacyにしないとブートに失敗する模様
Micro SDからのVoyageのブートがうまくいかない
AstLinuxはブートOK(0.6.x)なのだがfdiskなどディスク操作すると落ちる。microSDは使わない方が安全か?
0.4.x -> NG ブートはするがネットワークデバイスが使えない
0.5.x -> OK
0.6.x -> NG ブート途中で止まる。
  • AstLinux
△ RDC R6040ドライバを入れないとネットワークが使えない
RDC R6040ドライバ出来た。上を参考に。
古いAstLinuxは対応しません・・近いうちに新しいバージョンのAstLinuxイメージを配布する予定です。
AstLinuxを使用する場合には /boot/grub/grub.conf (menu.lst)の設定に注意。eBox-3300ではCFスロットはセカンダリ・マスタがデフォルトなので /dev/hda1 は /dev/hdc1 に書き換えること。
  • こんなの出る

AstLinuxで

Linux Plug and Play Support v0.97 (c) Adam Belay
pnp: PnP ACPI: disabled
PnPBIOS: Scanning system for PnP BIOS support...
PnPBIOS: Found PnP BIOS installation structure at 0xc00f33c0
PnPBIOS: PnP BIOS version 1.0, entry 0xf0000:0x3d8a, dseg 0xf0000
PNPBIOS fault.. attempting recovery.
PnPBIOS: Warning! Your PnP BIOS caused a fatal error. Attempting to continue
PnPBIOS: You may need to reboot with the "pnpbios=off" option to operate stably
PnPBIOS: Check with your vendor for an updated BIOS
PnPBIOS: get_dev_node: unexpected status 0x28
PnPBIOS: 11 nodes reported by PnP BIOS; 11 recorded by driver

pnpbios=offを付けて起動したほうが安全そう。

補足

OSCなどのデモで使用しているシステムは現在、このeBox-3300を採用しており、以下の機能を実装しています。

  • OSにはVoyage Linuxを採用
  • コンパクトフラッシュのみで開発環境を含むシステム一式を稼動
  • Asterisk 1.4系を動作
  • AquesTalkによる音声合成
  • Juliusによる音声認識
IAXトランキングで外線との接続も実現しています。
2009/10~は電話機をPolycom IP320にし、オートプロビジョニングもこのeBox-3300で行っています。

メモ

  • Microclient JRでUSBブートがおかしかったのは改善された模様。DVDブートもOK。
  • Asteriskコンパイル中。コンパイル性能はそこそこか。驚くほど速いというわけではない。
Jrdx-top.jpg
  • コンパイルがそこそこ使える速度なので、HDDを内蔵してAsterisk開発プラットフォームにしてしまうと良いかも。