Asterisk SIP セキュリティ

提供: VoIP-Info.jp
2010年5月11日 (火) 22:10時点におけるTakahashi (トーク | 投稿記録)による版 (ドメイン認証を使う)
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AsteriskのSIPのセキュリティを向上させる方法

大前提

 まず第一に用事がない(外からREGISTさせる必要がない)Asteriskはインターネットから到達可能な所に置かない、つまりインターネットに出さない/開かないのが当然の措置です。一般的な内線網であれば、外部との接続にはゲートウェイ等が用いられるためIPリーチャブルなところにAsteriskを置く必要はありません。
 サンプル設定ファイルをそのまま使用してはいけません。サンプル設定ファイルの中身は「誰でも」見られますし、公開されています。つまり攻撃者も同じ情報を入手できるということです。
 当たり前の話ですが、外部に対してサーバを開くことの危険性を理解していないのであれば、サーバをインターネット上に出すべきではありません。

allowguest

 現在配布しているサンプル設定ファイルでは allowguest=no を指定してありますが、以前配布していたものにはこの指定がなく、デフォルトの yes になっていましたので注意してください。
 基本 sip.conf には allowguest=no を指定しておいて下さい。yes を指定する場合/理由は自分で調べてください。

総当たり対策

SIPのユーザ名、パスワードを総当たりしてくる攻撃の対策方法。
総当たりで来るので、対策はそこそこ面倒です。

iptablesなどソースIPによるフィルタリング

 一般的なセキュリティ対策と同様に通す/通さないIPアドレスが明確な場合には効果的な対策のひとつです。
 特定のIPアドレスないしは、レンジからのREGISTERやSIPのセッションしか通さないのであれば、そのIPアドレスに対してのみSIP(5060)とRTP(UDPの10000~20000など)を開きます。
 ただしこの方法は「相手」のIPアドレスが明確な場合にのみ使える方法です。

ドメイン認証を使う

sip.confのグローバルに以下の設定を追加します。

domain=nanntoka.kanntoka.tld

こうすると、SIPチャネルはこのドメインを持つものからのREGISTER以外は受付けなくなります。ただし、IPアドレスをドメインに使っている場合には、このIPアドレスも併記する必要があります。

domain=nanntoka.kanntoka.tld
domain=192.168.1.120

このように複数を記述することができます。
ただしこの方法は簡単に裏をかかれる可能性が高いので過信してはいけません。設定したから安全だと思わないように。他のセキュリティ対策を必ず併用してください。

SIPのユーザ名/パスワードを、わかりにくくする

パスワードを長くする

まず第一にパスワードを長くし、わかりにくい文字列に変更すると総当たりされた場合に、ヒットする確率を下げることができます。

ピア名を長くする

サンプルの設定ファイルでは簡素化のために"内線番号=SIPピア名"という形で記述していますが、これは必ずしもイコールである必要はありません。ここをイコールにしている理由は

exten => _2XX,1,Dial(SIP/${EXEN})

のように内線番号そのままでSIPピアにダイヤルしたいからです。もし、この利便性を捨ててかまわないのであれば、以下のような記述はアリです。

---sip.conf---
[4207f1257d2a12cb]
username=4207f1257d2a12cb
secret=なんちゃら
 ・
 ・
---extensions.conf
exten => 201,1,Dial(SIP/4207f1257d2a12cb)

内線番号とSIPのピア名の紐付けを行っているのはextenです。なので、extenの中で正しく記述されていれば、SIPのピア(ユーザ)名は内線番号と一致している必要はありません。