「ラインキー 1番に電話」の版間の差分

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(snom 220の場合)
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この例の場合キーの一番下(P5)を押すとワンタッチでコールパークに飛ばします。P1とP2を押すとそれぞれ、701または702にパーキングされている呼と接続します。パーキングの数がもっと欲しい場合にはextensions.confに設定を追加し、snomのキー設定も追加します。<br>
 
この例の場合キーの一番下(P5)を押すとワンタッチでコールパークに飛ばします。P1とP2を押すとそれぞれ、701または702にパーキングされている呼と接続します。パーキングの数がもっと欲しい場合にはextensions.confに設定を追加し、snomのキー設定も追加します。<br>
 
そして、ここがミソ。701または702にコールパークがあるとキーのLEDが光ります。点灯状態でそのキーを押せば、パーキングされているものと繋がるわけです。<br>
 
そして、ここがミソ。701または702にコールパークがあるとキーのLEDが光ります。点灯状態でそのキーを押せば、パーキングされているものと繋がるわけです。<br>
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===Aastra 9113iの場合===
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Snom220等と同様にこの機能でラインキーっぽくコールパーキング機能を使うことができます。
  
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まず9133i側の設定ではプログラマブルキーを"BLF"(Busy Lamp Field)に割り当て、Valueにはパーキングロットの番号(701,702..)を割り当てます。このときのLineの設定は、パーキングロットにダイアルする際の発信ラインを設定します。<br>
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キーの7番(一番下)あたりの設定を"Park"で700に設定しておくと、ワンタッチでコールパーキングに飛ばせます。
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Asterisk側の設定は以下の例のようにsip.confにSubscribecontextを入れます。
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[501]
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Subscribecontext=default
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type=friend
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username=501
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secret=password
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context=default
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canreinvite=no
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host=dynamic
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dtmfmode=rfc2833
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callgroup=1
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pickupgroup=1
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mailbox=501
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canreinvite=no
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このときSubscribecontextには701,hint,...のように、パーキングロットのhintを記述したextensions.confのコンテキストを記述しておきます。
  
 
==仕組み==
 
==仕組み==

2007年5月9日 (水) 22:12時点における版

日本の電話で一番多いラインキーの使い方は『○○さん、1番に××さんから電話~!』だと思うのですが、パッチ(Asterisk 1.2)または設定のみ(Asterisk 1.4)と特定の電話機でこれが出来るので、まとめておきます。

現在この機能が使える電話機として、以下の機種で動作確認が取れています。 Snom 220
AASTRA 9133i
Grandstream GXP-2000

Asterisk 1.2の場合

Asterisk 1.2系の場合にはMeterMaidと呼ばれるパッチが必要です。パッチ適用後に再コンパイルしてインストールしなおします。

パッチ

http://bugs.digium.com/view.php?id=5779
ここからmertermaid v3を落とします。書かれているようにAsterisk 1.2.7.1(1.2.11まではパッチ可能なことを確認しています)にpatch -p0 でパッチをかけると1箇所、パッチに失敗しますので手動パッチします。

--res/res_features.c

       parking_start = 701;
       parking_stop = 750;
       parkfindnext = 0;
       adsipark = 0;
       parkaddhints = 0;    <--パッチ後の2095行目のはず

       transferdigittimeout = DEFAULT_TRANSFER_DIGIT_TIMEOUT;
       featuredigittimeout = DEFAULT_FEATURE_DIGIT_TIMEOUT;一旦、make cleanしてからmakeでAsteriskをビルドし直し、make installします。

extensions.confの設定

extensions.confにinclude => parkedcallsを指定してはいけません。自分でextenを記述します。サンプルは次の通りです。

exten => 700,1,Park()

exten => 701,1,ParkedCall(701)
exten => 701,hint,Local/701@parkedcalls

exten => 702,1,ParkedCall(702)
exten => 702,hint,Local/702@parkedcalls

exten => は必要な数だけ記述します。

snom 220の場合

snom 220でテスト(バージョンは3.56y ALS)しました。360でも大丈夫だそうです。以下の例を参考に設定します。 Snom220func.jpg
各設定は700とか701と書けば後はsnomの設定が勝手に補完しますので、sip:とかIPアドレスは書かなくてもかまいません。
この例の場合キーの一番下(P5)を押すとワンタッチでコールパークに飛ばします。P1とP2を押すとそれぞれ、701または702にパーキングされている呼と接続します。パーキングの数がもっと欲しい場合にはextensions.confに設定を追加し、snomのキー設定も追加します。
そして、ここがミソ。701または702にコールパークがあるとキーのLEDが光ります。点灯状態でそのキーを押せば、パーキングされているものと繋がるわけです。

Aastra 9113iの場合

Snom220等と同様にこの機能でラインキーっぽくコールパーキング機能を使うことができます。

まず9133i側の設定ではプログラマブルキーを"BLF"(Busy Lamp Field)に割り当て、Valueにはパーキングロットの番号(701,702..)を割り当てます。このときのLineの設定は、パーキングロットにダイアルする際の発信ラインを設定します。
キーの7番(一番下)あたりの設定を"Park"で700に設定しておくと、ワンタッチでコールパーキングに飛ばせます。

Asterisk側の設定は以下の例のようにsip.confにSubscribecontextを入れます。

[501]
Subscribecontext=default
type=friend
username=501
secret=password
context=default
canreinvite=no
host=dynamic
dtmfmode=rfc2833
callgroup=1
pickupgroup=1
mailbox=501
canreinvite=no

このときSubscribecontextには701,hint,...のように、パーキングロットのhintを記述したextensions.confのコンテキストを記述しておきます。

仕組み

Asterisk 1.2系から実装されたSIPのSUBSCRIBE/NOTIFYを使っています。SIPクライアントがSUBSCRIBEしているとAsteriskはそのクライアントに対してNOTIFYでチャネルの状態を投げます。これに反応してLEDを点灯/点滅などの機能を備えた電話機が動作します。
対応可能なSIP電話機はSnom,Polycom(500以上),Aastra,Grandstreamのようです。

注意

Asterisk側を再起動するとSUBSCREIBEされている情報を忘れてしまうので、Asteriskを再起動(あるいはreload)した場合にはAsterisk再起動の後に電話機を再起動する必要があります。

参考

snomのリブートはAsterisk CLIから行えます。/etc/asterisk/sip_notify.confが入っていればCLIから

sip notify reboot-snom ピア名

を実行するとsnom電話機はリブートします。sip_notify.confがない場合にはソースのディレクトリを漁ってみてください。